コアなマックユーザーとしても知られる吉田歯科診療室、吉田先生(お世話になっております!)より、iBookの発熱に関する大変興味深い情報をお送りいただきました。同診療室では治療における痛みの低減、早期治癒を目的にレーザー治療を取り入れられていますが、レーザーのサーモグラフィーをNikon LAIRD-S270Aを用い撮影した際に、吉田先生のメインマシン、iBookの温度分布を確認されたとのこと。(その後、吉田歯科診療室経由でサーモグラフィの技術者の方からコメントを頂戴し、温度数値を修正させていただきました。情報をお寄せいただきありがとうございます!)
グリーン部分はおよそ室温で黄色〜薄いオレンジ部分が35〜40℃、濃いオレンジ/赤の部分はそれ以上となっているようですが、やはり左手パームレスト部に濃いオレンジ(ほとんど赤?)が集中しています。左右では10℃位の差があるか?(拡大) |
iBookの内部構造をレイヤーで重ねてみるとこんな感じでした。(拡大) |
この角度から見ると、マザーボード全体に熱が拡がっている模様。(拡大) |
底面から。発熱の原因の一つに挙げられることが多かったバッテリーは、ほとんど熱を持っていないようです。(拡大) |
ディスプレイヒンジ部分の赤みはバックライトのインバーターか?(拡大) |
左側パームレストの発熱については、ハードディスクやヒートパイプの取り回しといった原因が報告されていましたが、上画像で見る限りではやはりハードディスクがかなりの熱発生源となっている模様(ちなみに吉田先生はIBM「IC25N030ATDA04」を利用されています)。もしくは匡体内に停滞した熱がハードディスクを暖め、ヒートシンク状態になっているのか?
背面写真の赤くなっている部分にATi RAGE mobility 128が位置しますが、Medical Macintosh、「iBook (Dual USB)の内部構造について〜冷却を考える〜」において山本先生が危惧されている通り、グラフィックチップとハードディスクが背中合わせで存在することが、左手パームレストを加熱させる原因のようです。
MacWIREコラムにてPowerBook Army、飯嶋さんが指摘される通り、暖かさが人肌を超えたところで長時間作業となると不快感を感じて来るようですが、上写真では左手はまさに人肌を大きくオーバーしている模様。ハードディスクは容量、転送速度、静粛性、消費電力などが話題となりますが、スペックの著しい向上が実現している中、今後「どのハードディスクが熱を出さないか」も、注目点となるかも知れません。
吉田先生からは「CPUはこんなに冷えてるのに・・・、笑」とのオチまでお送りいただきました。う〜む、ウチのPBG4/400もCPU温度測定ユーティリティーが効かない・・・。 |