Macworld Conference & Expo2002 New York |
2002年7月15日〜19日、ニューヨーク・ジェイコブ・ジャビッツセンターで開催されるMacworld Conference & Expo.(Expoは17日〜19日)をレポートいたします。
Macworld Expo/NewYork 2002のスタートを待つJacob K. Javits Convention Center(画像をクリックすると拡大画像が得られます)。
キーノートを待つ列は6時過ぎにはこの位置まで延びていました。
アップルブースのある左手入り口はガードも厳重。
そしてお馴染みの黒幕付きタペストリー。さて中身はなにが・・・? キーノートがスタートし、まずはSwitchキャンペーンのCMを披露。
SwitchキャンペーンのCMが数本披露され、会場の笑いを誘っていました。 続いてマンハッタン内初となるアップルストア、Apple Sohoが紹介されました。
マンハッタンSOHO地区の元郵便局の建物を改築し、マンハッタン初のアップルストアとして7月18日登場の予定。 続いてはOS Xに続き、アクティブユーザーが250万人に達し、対応するアプリケーションもMaya、WarCraft。Adobe Photoshop Elementsなど、多岐に渡るカテゴリーにおいて対応が進められていることをアピール。Real NetworkからもOS X用リアルプレーヤーが紹介されました。
続いてはOSX 10.2。フォントがMyriad系に変わっているところがミソか?フィル・シラー氏によりFinder周りの3つの主要なトピックがデモされました。Spring Loaded folderと呼ばれる、OS9でのフォルダナビゲーション同様のディレクトリナビゲーションが提供され、直感的なファイル操作が可能に。またウィンドウ内に用意された検索ツールにより、ブラウズ&サーチを一連の動作とすることに成功しています。
次はQuickTime 6。TCP/IP、MHTL、MP3、MPEG-2を現在までの主要フォーマットとした上で、今後インターネットにおいて重要な技術となるものとしてMPEG-4を紹介。再度フィル・シラー氏により、AAC Audio/MPEG-4 Videoの優位点を、それぞれAIFF/MPEGファイルと比較しながら解説。
Sherlock 3が続いて登場。Internet service for the rest of usとして、新機能をジョブス氏自身がデモ。シャーロックにWebブラウザ機能を実装し、クリックを多様していたこれまでの操作性の悪さの改善を狙っています。またカラム表示により、同一ウィンドウ内での作業範囲が拡大。用意されるボタンも多彩になり、ピクチャー検索やオークショントラッキング、レストラン検索などを提供します。
3代目となるシャーロックも、かなりWEB向けに強化が計られ、Webブラウザの持つかなりの機能を取り込む模様。 次は個人的にもっとも興味があったInkwellでしたが、説明は触り程度で終了・・・。
RendezvousはiTunesとHPのプリンターを使用したデモが。IPを介さず、コンフィギュレーションもないネットワーキングソリューションとして、今後様々な周辺機器への対応が期待されます。
Mailではジャンクメール対策のフィルタ機能、その名もJunk Mailが。Automaticモードでも結構いける模様。このフィルタをかけると、デフォルトでは対象がブラウン色となりチェック完了。
比較的長い時間を取りデモが行われたMailの中の機能、「Junk Mail」。やはり身近なところからというのがポイントか? アドレスブックにも手が加えられ、より実際の使用に即した個人情報データベースとしてブラッシュアップ。電話着信から相手情報を自動的に取得するといった機能も用意されているようです。
iChatではフレッド・アンダーソン氏との食事ネタにてデモが。メールやWEBサイトへのリンクのように、総合的な情報交換を可能とし、またメンバーにはランデブー内メンバーを簡単に追加することも。
様々な新しい機能を持つ10.2、8月24日、$129で発売されるとのこと。パッケージにはコードネームとなったJaguar柄があしらわれるなど、アップルらしい洒落た意匠となっています。
説明はiToolsに映り、現在220万人のユーザーを獲得していることが紹介されました。YahooやMSNなどと比較し、提供されるサービスの質の違いをアピール。このiTools、「.mac」に変更されることがあわせて紹介されました。
iCalというスケジューラーも新アプリケーション/サービスとして紹介され、インターネット上でのスケジュール共有が可能に。
iCalとして用意されたスケジューラ。スケジュールの管理、共有とともに、設定した内容に関する自動更新機能を持つとのこと。 このiCal Hostingも.macの新サービスに組み込まれるようです。iChatやメール他との連動も可能で、9月にフリーダウンロードが開始されますが、動作対象はOS X 10.2となります。(すいません、iChatあたりですでに満タンだったはずのバッテリーが・・・)
ハードウェアとしては、これまで5GB、10GBとなっていたiPodに20GB版が追加されたこと、要望が多かったリモートコントロールとケースの追加(10GB/20GBモデル、単品での発売もあり)を発表。
リモートコントローラーと純正の専用ケースが新たに用意されました。 オーガナイザーとしての機能強化も計られています。またiPod Windows版も同ラインナップにて発売されることになりました。
5GB/10GB/20GBと同様のコンフィギュレーションにて発売が開始されるiPod for Windows。MUSICMATCH Jukebox Plusよりコントロールが可能。 キーノート最後には恒例の"One more thing..."が。
スクリーンに写し出された"One more thing..."。 PowerMac G4なども噂の俎上に上がりましたが、壇上に登場したのはiMac。iMac Flat Panelで最も多かった「画面サイズと解像度」というモニタへのリクエストに対し、17"ワイドスクリーン、1440×900の解像度を持つモデルをトップラインナップに加えることに。グラフィックチップもNVIDIA GeForce4 MXが奢られています。
壇上に現れたiMac Flat Panel 17" Widescreen。 発売を8月24日に控えたOS 10.2のプレビューに多くの時間が割かれたキーノートとなりましたが、現在のSwitchキャンペーンの一環として、そのOS Xの日常生活との緊密な連係による、マックOSならではのユーザーエクスペリエンス、iPodといった魅力的な周辺機器、コンシューマー向け新iMacの発表と、一体感のあるものだったように思います。
今回追加されるOS Xのiアプリや各サービス、OS 9ユーザーにとってもOS Xへの移行を促すのに大きな力となるのでは(私もまだOS 9がメイン環境なのですが・・・、笑)。個人的にはInkwellに関し、もう少し情報が欲しかったところです。
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(Keita Suyama : Chief Editor / Yes! We're Suyama Dental Lab)