家庭で利用するにあたり、少々気になるのが動作音ですが、自宅にて測定を行ってみました。
椅子の上に騒音計を三脚に立てておよそ頭の位置にセット。距離はモニタからおおよそ80cm程度でしょうか。
部屋の環境騒音は電子機器非動作時で約33dB。
eMacのみを稼動させた場合、セットした測定位置では約43dB。周りが静かな状況であると、やはり「モーン」という音が少々耳につくか。
これにエアコン、iMac×2台、WINマシン、ルータ他を加えると・・・。
およそ47dBあたりまで上昇。しかしこうなっている方が、eMacの騒音というだけではなく、全体の動作音が気にならなくなります。 ファンレスであった先代iMacやCubeに比べれば、当然動作音は大きいeMacですが、低周波域ということもあってか、いわゆる耳障りな音ではないように思います。しかし絶対的な静かさを求められる場合にはお薦めしかねます(笑)。
人間の耳は環境に適応するため、周囲で発生する継続的な音の音圧レベルや、注意を払う対象により、耳が感度調整を行います。静かな部屋で「耳をすませば」、これまで聞こえなかった時計の秒針音が聞こえてきたり、反対に大変騒がしい場所に入っても、しばらくすると慣れてしまう。これは内耳の有毛細胞が感知した音圧レベルにより、感度を調整しているためで、大変広いダイナミックレンジを得ているのです。
内耳機能の低下により感度調整がうまくいかず、小さい音が聞こえないのに、少し大きな音でも大変不快に感じてしまう「補充現象」が、補聴器を装用する際には問題となりますが、これとは反対に、あまりに静音を求めてしまうと、内耳の感度が上昇することにより、かえって微細な動作音までが気になってしまい、結果的に本末転倒となる恐れも・・・。
レベルの問題は当然ありますが、音がしないことと精神的な安定はイコールとは言えません。無音室に入ると耳鳴りがする、無響室では落ち着かず、吸い込まれるような感じがするということがあるように、適度なアンビエントノイズは快適な環境を構築する上でも必要なもの。
様々な静音グッズが登場していますが、個人的な見解としては過ぎたるはの言葉通り、あまり気にし過ぎないようにし、環境騒音を徹底して抑えるのではなく、作業環境内で突出した音圧レベルを持つものがないようにしています(テレビや音楽をつけながらというのが最も効果的かも、笑)。