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デジタルカメラの歯科への応用


デジタルカメラの低価格、高画質化が進み、より身近なものになりました。これまでにも歯科の臨床への応用がされてきましたが、このページではより手軽なツールとしてデジタルカメラをお使いいただくための機種選択や使用例を検討します。

デジタルか否か

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デジタルか否か

デジタルカメラを使用するメリットとして
  • すぐに撮影結果を見ることができる
  • デジタル画像として保存、加工ができる
  • インターネットなどを通して画像のやりとりができる

といってことが挙げられます。

既存の方法としては写真やポラロイドカメラがあり、上記のメリットを満たすものもありますので、デジタルカメラと写真、ポラロイドカメラの特徴を比較してみます。

デジタルカメラ
写真
ポラロイド
撮影結果

即時

デジタルデータとして保存

画面表示前提であれば十分な画質。

現像・プリントが必要

印画紙にプリントされた状態

印刷にも使用でき、現在では画質はベスト。

即時

専用印画紙にプリントされた状態

色再現性に難あり。しかし解像度は良好。

保存
様々な記憶メディア上に保存 写真としてストック 写真としてストック
加工
パソコンにて加工可能 そのままでは不可 そのままでは不可
パソコンとの連携
接続キットにて スキャナが必要 スキャナが必要
画像のやりとり
デジタルデータで通信が可能 写真の受け渡し 写真の受け渡し
画像の複製
デジタルデータでは簡単。プリントにはプリンターが必要 焼き増し可能 焼き増し不可
導入費用
本体だけならかなり低価格化。パソコンとの連係ではかなりの費用が必要。 一眼レフでもかなり安価に購入可能。接写用マクロレンズ&フラッシュなどを用意するとかなり高額に。 簡単な撮影用には1万円以下の機種も多い。医療用の専用機となるとかなり高額。

上の表において、デジタルカメラのメリットは「即時性」と「加工性」、「パソコンとの融合」にあります。撮影画像の利用目的が患者さんへのプレゼンテーションや、ネットワークを用いた情報交換であれば、デジタルカメラの導入を検討されてはいかがでしょうか。

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チェック項目

歯科での利用において、「是非欲しい」、「あると便利」な機能に絞って、項目をチェックします。カタログを見る時、購入の際の参考になれば幸いです。

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パソコンとの接続方法

お使いのパソコンにより、接続キットが異なります。WINDOWS、マッキントッシュ用が各機種で用意されておりますので、本体購入の際は同時にご用意下さい。また機種によってはこうした接続キットが同梱されているものもあります。(Quick Takeシリーズなど)

接続キットは左のようなパッケージとなっており、デジタルカメラの機種、使用するパソコンで種類が異なります。パソコンをお使いであれば、カメラの購入時にいっしょにお求めになることをお薦めします。

内容は接続ケーブル、画像取り込み用ソフトウェアなど。(写真は富士フィルムClip-It用接続キット)

  • シリアル接続
モデム/プリンターポート経由。接続は簡単だが転送スピードは低い。最もポピュラーな接続方法
  • SCSI接続

SCSI経由。転送スピードは速いが、接続に制限あり。高画質カメラなど、画像容量の大きなタイプで使用される。

左写真はポラロイドPDC2000。大容量データを高速に転送することが可能ですが、接続にはパソコンの電源を切る必要があります。

一眼レフタイプのデジタルカメラ(ニコン、キャノン他)に見られますが、最近はPCカードなどに代わってきました。

  • フロッピーディスクアダプタ(フラッシュパス)
FDドライブにアダプターを使用して転送。スマートメディアのみ対応。スピードも速く操作も簡単だが、現在はWIN環境のみ対応。
  • その他
ノートパソコンに多く装備されるPCMCIAカードベイを経由させるタイプや、デジタルカメラ内部にフロッピー等のメディアを備えたものもあり、用途によっては便利。

MCD-200S

コンパクトフラッシュ、PCMCIAカードに対応するMedia Inteligent製マルチカードドライブ。PCMCIAアダプタでスマートメディアにも対応し、高速な転送スピードが魅力。デスクトップ機への画像取り込み用にお薦めします。

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パソコン以外の機器(テレビ等)との接続

デジタルカメラ本体にビデオ出力端子が装備されている機種では、ビデオケーブルを介して直接テレビに画像を表示することができ、患者さんへの説明用としては大変便利です。また撮影結果をパソコンを使わずに大きな画面で確認できるというメリットもあります。ビデオデッキと組み合わせることで、簡単な画像データ集としてもお使いいただけます。

シリアルケーブルジャックとともにビデオ端子のある機種も増えてきました。(写真はApple QuickTake200)端子の形状は様々ですが、専用ケーブル、ビデオケーブルを介して、テレビのビデオ入力端子に接続すれば、簡単に画像を見ることができます。

  • ソニー KV-10PR1(10インチ型テレビ)

10インチブラウン管を持つパーソナルテレビ。病院などでの使用を前提としており(ホワイトタイプ)本体、リモコン共に抗菌塗装されている。本体寸法は、25.8(幅)×26.5(高さ)×30.7(奥行)。
小型モニターは、患者さんへのプレゼンテーションや画像の確認にも大変便利です。画質的にはブラウン管のものが優れていますが、最近ではTFT液晶ディスプレイなども一般化してきました。チェア回りにスペースが無い場合にも、各社より発売されているユニット取付けキットでコンパクトに設置できます。
  • その他
ソニー製品ではKV-10PR1より小型のKV-6PR(6インチ)も用意している。チェアサイドなどの近接視聴では、これくらいのサイズで十分。また各社で液晶モニタも数多く発表されており、これから主流になると思われる。

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画像の保存方式

各社それぞれの記憶媒体(メディア)を使用していますが、「スマートメディア」(5Vと3.3Vの2タイプがあります)「コンパクトフラッシュカード」、フロッピーディスク、MDディスクなどが中心となります。メディアによって画像をやりとりする際には、互換性が問題となりますので、ご使用のパソコンとの連係や周辺機器の対応などを検討する必要があります。

スマートメディア

2MB〜8MB容量の物が主流。動作電圧により3.3V、5Vに分けられますが、現在では3.3Vが多くなっています。

富士フィルム、オリンパス、リコー、東芝など

コンパクトフラッシュ

スマートメディアに比べ、大容量のものが多く、高画質カメラのコダックDC120等に用いられています。

コダック、エプソン、キャノン、パナソニックなど

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撮影した画像の解像度

デジタルカメラのご利用目的によって、画像解像度をお選び下さい。テレビへの画像表示が中心であれば、35万画素程度(VGA/640×480サイズ)、印刷やスライド作成等をお考えであれば、100万画素以上のものをお薦めします。

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接写の可否(切替式など)

デジタルカメラで口腔内・周囲の写真を撮影する際には、マクロ(接写)機能が必要となります。通常の撮影とマクロ撮影では、本体のモード切替スイッチを用いるタイプが多いようです。

撮影方法の切替えには、左写真のように、スライド切替式のものや、ボタンタイプのものがあります。マクロ使用がメインであるか、度々切り替えるか、用途によってはかなり使い勝手に違いがでます。(左写真はApple QuickTake200)

また機種によってはマクロコンバージョンレンズが用意されているものもありますので、オプションカタログなどでご確認下さい。

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撮影結果の確認

液晶画面を持つ機種では、パソコンやテレビに接続せずに、撮影した画像を確認することができます。最近の機種には多く採用されておりますが、作動時間(電池寿命)は短くなります。

液晶画面を持つ機種では、画面の表示・非表示を選択することで、電池の消耗を押さえるタイプのものがあります。通常電源投入時には画面は非表示で、「表示スイッチ」を押すことで画面をONにする機種が好ましいと思われます。

撮影モードの際、左写真中央の「表示」ボタンを押すと画像が現れます。ファインダーと併用することで長時間使用することが可能ですが、表示・非表示の切替えに時間がかかることも。マクロ切替えと同様、使い勝手にも係わってくる部分ですので、店頭でのデモ機で試してみて下さい。

写真は富士フィルム Fine Pix700。

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