今後のデスクトップ/ノート標準(又はオプション)装備で必要と思われるものは? |
2001年から2002年にかけ、PowerBook、iBook、そしてiMacと、フルモデルチェンジのラッシュとなりました。PowerMac G4シリーズについても噂や期待が高まっていますが、設問5では、今後マッキントッシュのハードウェアにどんなものが必要かについてお聞きいたしました。
スーパードライブ 400
48.7%
USB2.0 392
47.7%
AirMacカード 339
41.2%
テレビチューナー 247
30.0%
1000BASE-T Ethernet 203
24.7%
PCMCIAスロット 202
24.6%
ビデオ入力 197
24.0%
Bluetooth 145
17.6%
音声入力 128
15.3%
ADCコネクタ 68
8.3%
赤外線ポート 61
7.4%
総回答者数:822人/複数回答可とし、各項目の回答数と、回答数を総回答者数で割ったパーセンテージを表にしました。 選択肢が既に実装されているものからオプション扱いのもの、まだ採用されていないものまであり、また機種により対応が様々となっていることに加え、現在使われているマシンや、今後の利用用途により回答も大きく異なるとは思いますが、当アンケートにおいてトップとなったのがスーパードライブでした。
800MHzモデルに採用されたSuperDrive。DVD-Video製作とともに、肥大化するデータのバックアップメディアとしても活躍しそうです。 これまではPowerMac G4シリーズの中でもトップコンフィギュレーションマシンのみに採用されてきたスーパーディスクが、新iMacにもモデル限定とは言え採用されたことで、その価格設定とあわせ普及に現実感が出てきました。また肥大化するデータサイズから、バックアップ方法が限られてくる状況で、DVD-Videoの製作だけではなく、データ保存メディアとしても今後利用頻度が上がりそうです。あとはメディア代金の低価格化が課題でしょうか。
USB2.0もFireWireとの住み分けという点で難しい部分があるかと思われますが、周辺機器にもUSB2.0規格のものが登場し、FireWireだけにこだわらず共存して欲しいという声が多く聞かれました。また選択肢には含まれませんでしたが、より高速なFireWireに対する要望も多数お寄せいただきました。
意外だったのが3番手となった「AirMacカード」。これは「今後も使いたい」という声とともに、「そろそろデフォルトにして欲しい」というご意見を沢山の方からいただきました。
ワイヤレスネットワークは室内レイアウトの自由度を挙げ、ポータブル製品においてはシームレスな環境を提供してくれますが、アンケート結果ではかなりの方がこうした点を高く評価されているようです。「一度やると元には戻れない」というご意見、ワイヤレスネットワークの魅力を強く示しています。
アップルカンパニーストアにて入手し、早速車内(社内)で取り付けたAirMac(Port)。ノートなどポータブルには機動力とシームレスな環境を提供する優れたデバイスです。 これとともに「Base Stationの低価格化」によるワイヤレスネットワーク導入の敷き居を下げることを望む声も。「必要なもの」とは反対に、ブロードバンド化やベースステーション導入というユーザーが増えたことを受けてか、「デスクトップにはもうモデムは必要ない」といったご意見もありました。
テレビチューナーについては、以前ジョブス氏がパソコン利用とテレビ視聴につき言及していましたが、搭載へのリクエストは高い模様。受動と能動というメディアとしての違いはあるものの、実はDVDはパソコンで観ることも方法の一つとして当たり前となり、Windowsの世界ではテレビの視聴とともに、PCによる録画が広まっています。
スーパーインポーズ機能をテレビに加えるというアプローチでは、シャープのX1がはしりだったように思いますが、アップルもMacintosh TVにて、いち早くパーソナルコンピューターにTVチューナーを取り込み、画面のキャプチャも可能でした。PerformaではTVチューナー内蔵・ハードディスクに録画という取り組みも早い時期から行っていたものの、ハードウェアスペック的に中途半端なものとなり、現在では実装されている機種はありません。
精悍なブラックカラーとともに、TVチューナーを内蔵したエポックメイキングとなるハズであったMacintosh TV。しかし登場したのは1993年と、ハードウェアスペック的にはおのずと限界が・・・。 単にテレビが見れるというだけでもスペースユーティリティー上メリットが大きいと思われます。これに加えCATV、CSといった多チャンネル放送が拡がり、テレビ番組のエアチェックにも限界が。ハード的に十分なスペックが得られた現在、こうした点をサポートし、「オフ」の時にはビデオデッキとしてパソコンを活用することができると大変ありがたいのですが・・・。
5番目の「1000BASE-T Ethernet」も意外に感じました。シリアルから10Base-T、100Base-TXと進化し、GigaBitに達したネットワークスピード。現在はPowerMac G4シリーズ、PowerBook G4シリーズにて採用されていますが、ハブやルータについては普及がまだまだといったところ。
100Base-TXでも「旧型ハードディスクより早いのでは」という高速なファイル転送速度が得られますが、GigaBitとなったら・・・。ネットワークとの整合性と合わせ、将来FireWireやUSB2.0に代わる方法になるのかもしれません。
PCMCIAスロットには根強い人気が。高画質化するデジタルカメラなどに広く用いられる、コンパクトフラッシュメディアと、通信系カードという用途が圧倒的に多いようですが、今後OS X側での対応は?
ビデオ入力についてはデジタルハブとの関係上、現状では不十分という声が。iMovie/iDVDでは、DVカメラを入出力装置として想定していますが、やはり動画全般となるとFireWireのみというのは物足りないところ。A/Dコンバーターやアナログ入力対応のビデオカードも各社より登場していますが、過去のAVシリーズのようなモデルがあってもいいような。
現在利用しているA/Dコンバーターはソニー社製「DVMC-DA2」。このあたりが本体に内蔵されてくると、パソコンでビデオ編集をという方も飛躍的に増えそうですが・・・。 DVDを搭載したことによる著作権との問題もありますが、取り溜めたアナログデータ管理こそ、パソコンが威力を発揮する分野。TVチューナーとともにメディア供給側に対する配慮はもちろん必要ですが、折角の優れたデバイスの活用範囲が拡がることを期待します。
Bluetoothは長く話題には上がっているものの、なかなか実装が進んでいない様子。携帯機器やPDAに留まらず、家電製品他の機器を情報端末とする上でのキーテクノロジーとなるはずでしたが、思いのほかスタンドアローンでの利用が一般的となったようです。とはいえ今後採用されるであろう通信手段としては依然有望な位置にあり、今後周辺機器におけるBluetooth対応拡大が期待されます。
音声入力については、iMovieなどでアフレコをする、DTM用途に利用するという点では欲しい機能。もちろんUSB経由での音声入力手段は用意されていますが、気軽に利用するという点ではデフォルトでの実装を望む声も。
「装備されているなら使ってみよう」から「買い足してでも実現したい」まで、望む機能は様々ですが、ソフトウェアを見るとiアプリシリーズにおいて、無料、もしくは低価格で優れた機能を気軽に利用できるソリューションを提供しています。全てに対応することは困難かと思われますが、iアプリシリーズとのスムーズな連係のため、ハードウェア的ソリューションもアップルに期待したいところです。
ADCコネクタは個人的にはPowerBook G4あたりには是非お願いしたいところですが、供給電圧やスペース的な問題で、ノートへの対応は困難か?Cinema/Studio Displayとも、高コントラストで色再現性の良いディスプレイだけに、ADCのみの対応というのも残念なところ。ADCコネクタの有無だけではなく、モニタ側でアナログVGAやDVIへの対応、もしくはコンバーターの充実に期待しています。
赤外線ポートは過去に多くの機種に実装され、またPDAでも赤外線通信が可能という機種が多いため、本来もっと活用されてしかるべきと思うのですが、現在ではPowerBook G4のみ装備となっています。
またこれまでも実装されていながら、リンクが不安定である、PDAや携帯などとの連係が取れないという点もあり、活用されずにいたというのも事実。ワイヤレスネットワークの高速化が進む中、転送レートが低い、障害物があると通信不可という弱点はありますが、これまでのものを活かす上でも、もう一度見直されて欲しいテクノロジーです。
須山 慶太(編集責任者、はい、須山歯研です!)
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