現在のアップルハードウェアラインナップでベストバイは?

現在のアップルのハードウェアラインナップを見ると、iMac、eMac、PowerMac、Xserveといったデスクトップ/サーバマシン、そしてiBook、PowerBook G4のノートそれぞれにおいて、エントリーレベルからハイエンド、ポータブルからサーバまで、ニーズに合わせた幅広いラインナップになっています。

昨年5月よりハードウェアにOS Xがプリインストール、JaguarにおいてはOS 9がバンドルされないこととなりましたが、このようなOS Xへの移行期において、それではどのマシンが現時点でベストバイかをお聞きいたしました。

 

 

iMac Flat Panel 17"

332

35.7%

PowerMac G4

167

17.9%

eMac

132

14.2%

PowerBook G4

58

6.2%

iBook 12"

50

5.4%

iMac Flat Panel 15"

44

4.7%

iBook 14"

14

1.5%

Xserve

7

0.8%

iMac CRT 15"

5

0.5%

今は買い時ではないっ!

122

13.1%

総回答者数:931人

トップとなったiMac Flat Panel 17"は、先のNew York Expoにて発表となった、iMac15"モデルの上位機種。ワイドの17"フラットスクリーンを持ち、その解像度は1440×900に。同年1月に発表となった15"モデルに関しアンケートを行った際、失望した点のトップに挙げられたモニタサイズ・解像度ですが、17"モデルではCinema Displayに迫る広大な作業エリアが実現されています。

ベーシックモデルとなるiMac 15"/700MHz/CD-RWモデルと比較すると10万円高となりますが、SuperDriveの装備とともに、やはりモニタのアップデートは魅力として大きくアピール。デザインや使い勝手以外でも、前PowerMac G4 800MHz&Cinemaに近い作業環境へのコストとしては、やはりベストバイでしょうか?

2位にはプロシューマー&プロフェッショナル向けシリーズ、PowerMac G4が。New York Expoに遅れること1ヶ月、867MHzから1.25GHzのデュアルCPUを搭載し、匡体にも若干のリファインが施された新ラインナップが発表されました。これまでは限定的だったデュアルCPUですが、全てのマシンに搭載されることで、OS Xにおけるパフォーマンス向上、コンシューマー向けマシンとの差別化が計られ、価格的にも割安感から人気が集まった模様。

一方コメントの中にはファン騒音の低減や匡体のメジャーアップデートを望む声も。また現在では生産休止モードとなっている(製品紹介ページがサポートへフォワードされるようになってしまったようですが・・・、笑)Power Mac G4 Cubeに関しても、復活への熱いラブコールをお寄せいただきました。

個人的にはトップかなと思っていたeMacは3位にランクイン。旧iMacシリーズの流れを受け継ぐマシンとして、当初は教育関係向けとしてスタートしたeMacですが、その後一般向け販売がスタート、現在ではSuperDriveモデルまでをラインナップに加えています。

エントリーレベルにも購入しやすい価格設定ですが、単なるネット端末に終わらず、ビデオ編集のように処理能力や周辺機器へのアクセス性を要する作業にも対応。iMac Flat Panel同様、モニタサイズ/解像度へのリクエストにも17"CRT/1280×960という作業エリアを提供しています。184,800円のSuperDriveモデルあたりが「買い」でしょうか(笑)。

 

意外だったのは4番手となった「今は買い時ではないっ!」というご意見。ここ数年を見ても、最も充実したアップル・ラインナップのように思われますが、やはり伸び悩むクロックスピードやアーキテクチャ上の規格推移の見定め、PCの急速な低価格化といった点がベストバイ不在の原因となっているようです。

またOS Xというファクターも、単にハードウェアを買い替えるだけでは済まない、もしくはこれまでの資産を活用できないといったマイナス要因に。2003年以降、新しいハードウェアにおいてMac OS 9でブートしないとの発表もありましたが、アップルが本来得意とするカテゴリーにおいて、特にその対応が遅れているように思われ、OS Xにハードウェアをフォーカスするには少々急ぎ過ぎるようにも感じます。

プロフェッショナル向けアプリケーションではデータや周辺機器との互換性、日本語へのローカライズなどクリアすべきハードルも多く、国による対応に大きな開きがでることも。ワールドワイドでの一元的な展開を行うアップルですが、新・旧環境の共存と滑らかな移行ステップ、そしてもちろん使わずにはいられない、魅力的な新製品の投入を期待しています。

4位にはポータブルとしてはハイエンドのPowerBook G4が。Titaniumが登場してからもうすぐ2年となりますが、着実なアップデートが加えられ成熟したマシンになっています。5位となったiBook 12"も、発表からかなり時間が経ち、ベーシックモデルではデスクトップマシンに肩を並べる149,800円の価格設定、タフなボディーやIBM Power 750FXのバランスの良いパフォーマンスと、魅力的なトピックが。

しかしそれぞれの機種もそろそろメジャーアップデートを望む声が増え、PBG4にはBluetoothの実装や匡体の強度向上、iBookにも更なる軽量/薄型化、CPUのG4化(この辺りが来るのか?)といったリクエストが。

下位とはなりましたが、ニーズのマスを考えるとXserveも健闘か?トータルなコストパフォーマンスや使い勝手をテーマにサーバとしての利用を前提に開発されたマシンですが、Macintoshならではの操作性を得ることができる同機、価格や設置サイズ、騒音といった点はあるものの、サーバ以外でも利用範囲はあるようにも思われ、省スペースとしてのラックマウントといったアプローチも期待しております。

(Keita Suyama : Chief Editor / Yes! We're Suyama Dental Lab)


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